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貝ムラサキ


 
 貝ムラサキとはある種の貝の紫汁腺(パープル腺)と呼ばれる器官から分泌される物質を使って染める貝染めと言う技法(および染められた色,または染め物)のこと。
 世界各地で古くから知られており、地中海地方ではフェニキア人によって発見され、ギリシャやローマに受け継がれて『帝王紫』として高貴と権力の象徴として皇帝や聖職者によって独占的に利用されたと言う。 
 一方,貝紫はメキシコや古代インカでも独自に発見され、また日本でも吉野ヶ里遺跡から出土した弥生時代の銅剣に付着した紫の布が貝染めによるものと判明したそうだ。

 
  
 貝染めに使われる貝の殆どはアクキガイ科の巻貝で、ここではイボニシと言う殻に突起のある小さな巻貝を使う。 
 この貝を叩き割ってパープル腺から紫汁を絞り出し、爪楊枝などで字や絵,記号を描く。布は白がよいが
紫色とかぶらない薄い色のものなら何でもよい。

 
 紫汁自体は薄いコバルト色だが、これを紫外線に当てると見事な濃い紫色に変色する。この紫色は紫外線発色なので太陽の光で褪せると言うことがなく、いつまでたっても鮮明な色を保つのが特徴だそうだ。

 
 各自思い思いにハンカチや小切れに名前や好みのマークを書いたりして貝染めを楽しんだ。


 

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