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夜釣り,磯漁り


 広島組のうちのOgata,Fhujii,Akiの3人は明日午後便までの滞在なので時間が無い。なので渓流でも海でも、釣りでは私の数段上を行くOgataを誘って当然のごとく夜釣りに出る。
 新月で大潮らしく、磯の先端に出るにはまだ潮が高すぎたので、あまり深くない近場に竿を出してみたがアタリは無く、潮が引くのを追いかけながらメバルを狙って徐々に磯の先に向かうが反応が無い。

 イワガキ,カメノテ,カラス貝
 午前2時をまわって釣りを諦め、岩にへばりついた貝を取る漁りに切り替える。対象はヨメガカサとこれによく似たマツバガイと言う一枚貝で、潮と共に上がって来て、取り残されたものをナイフで取る。
 両者ともほぼ同じ菅笠のような形の貝でマツバガイの方が幾分厚みがあるが平べったい貝で、岩にピッタリと張りついている。岩肌をゆっくり移動するので、その時に貝殻と岩の間に隙間が出来るが、何かの気配を感じると吸盤のようにピタッと岩に吸いつく。こうなると手や指で剥がそうと思っても剥がれるものではない。なので移動中に岩との間にナイフを差し込んで浮かせて剥ぎ獲る。
 採った貝は身を親指の爪でこそぎとってそのまま食べるかゆでて出汁を取り、かつ身を食す。貝類はいずれもいい出汁がでる。
 内臓を取り除いて食べるが、胆が美味しいので内臓ごと食べてもいい。身はトコブシやアワビのようコリコリとして美味しいが、何分にも小さいので採りながら食べ、食べながらまた採る,あるいは貝汁にして食後のひと時に談笑しながら食べるといった具合のもので、食糧になるほどではないが、磯の楽しみの一つである。フジツボやカメノテ,ヘビガイ,シッタカやナガラミ等の巻貝等も同様である。
 大潮で普段は潮が来ないようなところにもこれらの貝類が登って来ていたが、上の方はみな小さい。ところが潮が引くにつれてどんどん低い方に追っていくと次第に型が大きくなり数も増えて4時までの2時間弱で200個あまり集めることが出来た。

 4時になって潮が相当下がり磯の突端まで出ることが出来るようになったので再び釣りに戻る。すでにメバルの時間帯ではないがべラが狙えるはずである。
 餌取りのクサフグがうるさかったが、そのうちにイソベラが釣れ始めた。イソベラは小さい割には強力な引きで根に潜ろうとするので結構楽しめる。ここなら子ども達にも確実に釣りを教えることが出来ると考えて人数分を揃え、7時に終ってテン場へ帰る。
 一旦帰って子ども達を釣りに誘い出そうとしたのだが、子ども達はすでに起きて食事を済ませ、海に入る支度をしている者もいた。しまったと思ったが遅かった。
 
 磯で一番面白い時間帯は5時から7時くらいの間であろう。明るくなるのを待って腹をすかせたまま出かけ、貝類を拾ったり朝まづめの魚を釣ったりして朝の食糧を手に入れ、戻ってみんなでそれを食べながらその日の計画を話し合う~と言う構想を描いていたのだが、釣れるかどうかを試しているうちに子ども達が意外に迅速に行動してしまい、ごく普通の日常的生活を始めてしまっていたのだ。
 やはり、子ども達を起こして海に連れだす現場にいなくてはいけなかった。この失敗は今回のキャンプを大きく左右してしまいかねないものになると言う予感がした。


 

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