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カモシカ調査班OBと現(ジュニア)カモシカ調査隊に贈る  トンガリとの再会報告

  さて、昨日に続き、トンガリとの再会の話です。

 これが、昨日、至近距離での撮影した正面写真です。先に行くほど左右が開いた角が特徴ですが、全般によく研がれていて、左右とも全面の付け根に彫れたような傷があります。これには一昨年の冬から気づいていましたし、その時も、子どもをつれていました。
 下の写真と較べても、同じ個体とは思えません。
 顔も変わりますが、頼りの角は毎年伸びます。また、彼ら自身が、樹に角をこすりつけるので、削れて行きます。


  トンガリの2003年の写真です。
 若々しい角や顔立ち、興味深々で僕らを見ていた姿も懐かしい。(4歳位?)
残念なことに、その後の写真が個体ごとに整理されていないので、継続的に、姿や角がどう変わっていったのかが追跡できなかったことにあります。調査の目的や内容、その時の人員や錬度によって変わってしまったからです。ある意味、単年度ごとに結果を出さねばならなかった人間の事情です。
  この2枚では、全然わかりませんが、それぞれのいろんな角度からの写真を付け合せると、左右の角の曲がりぐあいが、一致すること。左の角全面中ほどの傷と、同じく左の角の左側に走る縦線も一致。

 周辺には多くても20頭ほどの個体しかいない中で、これほどの一致は、確定するに値するデータでした。
 
 


 始まりは10年前から始めた、学生有志との協働プロジェクトでした。
古川という学生が言い出して、最初の夏は、カモシカを見つけることさえ出来ずに終わり、あげくにチームは崩壊。その年の冬に雪上の足跡を使った調査を始めて、やっと出会えたカモシカが彼女でした。
 あのころは、性別も年齢もわからず、ただただ、彼女だけが頻繁に我々の前に姿を現してくれました。まさに救世主のようでした。(もっとも、助っ人で集まったミズホやヤスノやリサやセキタという恵まれたメンバーにも救われた・・・・地元のミヤノさんにも・・・)

これは、カモシカ調査隊2年目の星撮影のトンガリ。
 ついに、個体識別が可能となり、至近距離からの撮影にも成功。それにしても吹雪であろうが、なんであろうがこんなシーンに出会えるなら幸せだったよなあ、僕もみんなも。

(昨日の記事のまちがいで、トンガリに初めて会ったのは2002年の古川たち。翌年の2003年の星の写真などでは、トンガリ他数頭の個体識別が出来ていたので、トンガリとはまる11年でした。)
 
そして、これが昨日のトンガリ母。ご覧ください。   クリックして、アルバムへ・・・

送信者 僕とカモシカのフォトエッセイ@千年の森自然学校
あれ?
 彼女の年齢は15、16歳!・・・・で頻繁に出産?? 容姿が若く見える??
まだまだ、調べないと・・・・・
あとは、ナオやチサキ達、現役(ジュニア)調査隊にゆだねるね!

 

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